Columnコラム

ホワイトニングの色戻りは早い?原因や対策、効果を持続させるポイントを紹介

2025年7月25日

ホワイトニングは歯を広範囲に白くできる施術ですが、一定期間経過することで色戻りします。特に飲食物や喫煙の影響で色戻りが早まる可能性があるため、手入れや工夫によって白い状態を長く保つことが大切です。

この記事では、ホワイトニングの色戻りが早くなる原因や白い状態を保つポイント、ホワイトニング以外で歯を白くする方法を紹介します。ホワイトニングを検討している人や、定期的にタッチアップを受けていて他の方法を知りたい人は参考にしてください。

ホワイトニングが色戻りするまでの期間

ホワイトニングの施術を受ける様子

ホワイトニングには大きく分けて3つの種類があり、それぞれ色戻りするまでの期間の目安は以下の通りです。

オフィスホワイトニングの場合

オフィスホワイトニングが色戻りするまでの期間は、3〜6ヶ月とされています。

オフィスホワイトニングは、歯科医や歯科衛生士が歯医者で行うホワイトニングで、有資格者が施術を取り扱うため高濃度の薬剤を使用できます。希望の白さによって施術回数が異なり、1回目の施術でも効果を実感しやすいのが特徴ですが、持続期間は比較的短いです。

ホームホワイトニングの場合

ホームホワイトニングが色戻りするまでの期間は、6ヶ月〜1年とされています。

ホームホワイトニングは歯医者で処方されたホワイトニング剤と専用のマウスピースを用いて自分で行うホワイトニングです。薬剤の濃度が低いため効果が出るまで時間がかかりますが、オフィスホワイトニングよりも持続期間が長い傾向にあります。

デュアルホワイトニングの場合

デュアルホワイトニングが色戻りするまでの期間は、1〜2年とされています。

デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用した方法で、歯医者でホワイトニングを受けた後に、自宅でホワイトニングを継続します。2つのホワイトニングの利点を兼ね備えていて、即効性があり持続期間も長いですが費用が高額になりやすいため注意が必要です。

ホワイトニングが色戻りする理由

一度白くした歯は、なぜ色戻りするのでしょうか。ここからは、ホワイトニングが色戻りする理由を紹介します。

歯の表面構造がもとに戻るため

ホワイトニングは、歯の表面構造を変化させることで白く見せる効果を発揮しますが、時間が経つとこの表面構造が元に戻るため、再び黄ばんで見えるようになります。

ホワイトニングを行うと歯の表面のエナメル質の構造が角状から球状に変わり、光を乱反射させることで、エナメル質が曇りガラスのような役割を果たします。(これをマスキング効果といいます)歯が黄ばんで見えるのはおもに内側の象牙質が透けていることが原因であるため、このマスキング効果の影響で象牙質が透けにくくなるのがホワイトニングで歯が白く見える理由の一つです。

しかし、歯の表面構造は時間経過とともに元に戻るため、マスキング効果が薄くなり、歯が再び黄ばんで見えるようになります。ホワイトニングにはブリーチの効果もありますが、このエナメル質の変化も歯の白さを左右する要素のひとつで、色が戻ったというよりは、再び象牙質が見えやすくなったと表現するほうが適切でしょう。

歯の水分量が回復したため

ホワイトニングをした直後は歯の表面が乾燥した状態になりますが、その後水分量が回復することで色戻りしたように感じられます。

ホワイトニングを行うと、歯の表面を覆っているペリクルと呼ばれる薄い膜が一時的に破壊されますが、少なくとも24時間以内に歯に水分が戻るため、ペリクルが再生して歯の色が元の状態に近付いていきます。

特に、この色戻りは薬剤の濃度が高いほどみられる傾向があるため、オフィスホワイトニングでは持続期間が短いとされているのです。ホワイトニングで得られる本来の白さは、施術後およそ2〜3日経過し、歯の状態が落ち着いたタイミングで判断できます。

白い状態に目が慣れたため

ホワイトニングで色戻りしたと感じる場合、白い状態に目が慣れた可能性も考えられます。

効果を実感して数日は歯の白さに新鮮味を感じますが、見慣れてくると色戻りしたように見えるケースがあります。すぐに色戻りしたと考えてホワイトニングを過度に行うと、歯にダメージを与えるリスクがあるため注意が必要です。

ホワイトニングの色戻りが早い原因

ホワイトニングは一定期間が過ぎると色戻りする特徴がありますが、一部の行動が色戻りを促進する可能性があります。ここからは、ホワイトニングの色戻りが早くなる原因を紹介します。

歯に着色しやすい食生活をしている

歯に着色しやすいものを口にする機会が多いと、色戻りを早める原因になります。

色の濃い食べ物や飲み物を摂取する習慣がある人は、白さを維持できる期間が短くなる可能性があるため注意が必要です。特にホワイトニング直後は飲食物の色素による影響を受けやすくなるため、歯科医の指示に従って、着色しやすい飲食物はしばらく避けましょう。

喫煙習慣がある

喫煙習慣があると、ホワイトニングの効果が持続しにくくなります。

タバコを吸うと、粘着性が高いタール(ヤニ)が歯に付着し着色汚れの原因物質が歯に沈着します。そのため、ホワイトニング直後でペリクルが剥がれている時だけではなく、日常的に喫煙する人も色戻りが早い傾向があります。喫煙は歯の白さだけではなく、口内の健康にも影響を及ぼす代表的な要因とされているため注意しましょう。

ホワイトニングの色戻り以外のリスク

ホワイトニングには、色戻り以外にも以下のリスクがあります。

知覚過敏が起こることがある

ホワイトニングの施術後は、一時的に知覚過敏が起こる可能性があります。

薬剤の影響でペリクルが剥がれ落ちると、歯が外部の刺激に敏感な状態になり、温冷の変化を強く感じたり飲食物がしみたりするケースがあります。この症状は1〜2日ほど経過してペリクルが再び形成されることで治まりますが、元々知覚過敏がある人や歯がダメージを負った状態の人はより強い刺激や痛みを感じることもあるでしょう。

色ムラになることがある

ホワイトニングを後悔する理由のひとつに、色ムラが挙げられます。

歯に斑点・縞模様があるように見えるほかに、セラミックなどの人工歯がある場合は天然歯と色が異なる仕上がりになる可能性があります。ホワイトニングで見られる歯の白い点はホワイトスポット、縞模様はバンディングといい、歯に本来ある模様が薬剤の影響で目立つようになった状態です。

この色ムラは、ホワイトニングを繰り返すことで全体的にトーンアップすると気にならなくなるでしょう。特にホームホワイトニングの場合は、薬剤が均等につかないと白さがまばらになってしまう可能性があるため、マウスピースの付け方や薬剤の量をしっかり守ることが大切です。

歯茎に痛みや腫れが生じることがある

ホワイトニング剤が歯茎に付着すると、痛みや腫れが生じることがあります

オフィスホワイトニングやデュアルホワイトニングは薬剤が歯茎につかないように施術を行いますが、触れてしまった場合はピリピリとした刺激や痛みを感じることがあります。ホームホワイトニングの場合も、薬剤を入れすぎて歯茎に到達してしまった場合は口内や喉などに刺激を感じる場合があるため、注意が必要です。痛みは基本的には時間経過とともに治まりますが、長く続く場合や異変を感じたらすぐに歯医者に相談しましょう。

ホワイトニング後に歯が白い状態を保つポイント

ホワイトニングを行った後は、白い状態を少しでも長く保つために以下のポイントを意識しましょう。

着色しやすい食べ物を控える

ホワイトニングの白さを持続させるためには、着色しやすい飲食物を可能なかぎり控えるのが効果的です。

コーヒー・赤ワインなどの飲み物や、カレー・ミートソースなどの色が濃い食べ物は歯の表面に着色する原因になるため、なるべく控えたりすぐに歯磨きをしたりしましょう。飲み物は、ストローを使用して歯に直接触れないように工夫するのも有効です。また、ホワイトニング直後24時間は特に歯が着色しやすい状態になっているため注意しましょう。

禁煙・節煙をする

喫煙習慣がある人は、歯の着色汚れ防止のために禁煙・節煙することをおすすめします。

ホワイトニング後の汚れが付きやすい期間にタバコを吸うと特に色戻りが早くなるため、歯の白さを維持したい場合は禁煙するか、少なくとも量を減らすことが大切です。必要に応じて、タールを含まない電子タバコや加熱式タバコに変更するのもよいでしょう。

食事ごとに歯磨きやうがいをする

飲食後はこまめに歯磨きやうがいをすることで着色汚れを予防できます。

歯に飲食物が付着した状態で放置すると、色素が着色汚れとして残りやすいです。着色しやすい飲食物を完全に避けることは難しいため、口にした場合はなるべく早めに歯磨きをするように心がけましょう。歯磨きが難しい場合は、水を飲んだりうがいをしたりするだけでも効果があります。

こまめに水分を摂取する

ホワイトニングの前後は、水分を十分に摂取することで着色汚れを防止する効果が期待できます。

施術前に水分を補給しておくことで、歯の表面が潤った状態が保たれ、着色汚れが付きにくくなります。施術後も水分補給が大切で、こまめに水を飲むことで色素を歯に留まらせずに流す効果があるため、白さをより長く保てるでしょう。

ホワイトニング用の歯磨き粉を活用する

歯の白さを維持するために、ホワイトニング用の歯磨き粉を有効活用しましょう。ホワイトニング後の使用におすすめな歯磨き粉の成分には以下のものがあります。

  • PEG(ポリエチレングリコール):歯の着色汚れを浮かせて除去する
  • ハイドロキシアパタイト:着色汚れを吸着して、歯の再石灰化を促進する
  • EXポリリン酸(ポリリン酸ナトリウム):歯の汚れを除去し、再び付着するのを防止する

ホワイトニング効果のある歯磨き粉はドラッグストアでも手軽に購入できますが、研磨剤が含まれているものはエナメル質を傷付けるおそれがあるため避けるのが望ましいです。

ホワイトニングを定期的に行う

ホワイトニングで歯が白くなっても、時間経過とともに再び着色汚れが発生するため、定期的にホワイトニングを受け直すことが大切です。

追加で行うホワイトニングをタッチアップといい、1回目よりも低価格で受けられるケースも多いです。また歯医者を定期的に受診することで、着色汚れや歯石・歯垢の除去などのクリーニングを受けられるため、メンテナンスのためにも通うことをおすすめします。

歯を白くしたい場合はセラミック治療がおすすめ

歯を白くする方法は、ホワイトニングのほかにセラミック治療があります。より白い歯を目指したい場合や、歯並び・形も整えたい場合はセラミックがおすすめです。セラミックには、ホワイトニングにはない以下のメリットがあります。

  • 歯の色を選べる
  • 歯の形を整えられる
  • 変色が起こりにくい
  • 色ムラや知覚過敏のリスクを避けられる

セラミックは、天然歯に合わせて色の調節ができるため色ムラを回避できます。また、着色も起こりにくく長期間白さを維持しやすい方法です。審美性の高いオールセラミックやジルコニアでできた被せ物を装着するだけではなく、前歯の表面にセラミック製の薄いシェルを貼り付けるラミネートベニアと呼ばれる方法もあります。歯並びやすきっ歯の改善も可能な治療法であるため、白さだけではなく歯列の見た目を総合的に美しくしたい人にもおすすめです。

まとめ

ホワイトニングの色戻りが早い原因や、白さを維持するポイントを紹介しました。

ホワイトニングでは徐々に色戻りが起こるため、効果を保つためには着色汚れを防止する工夫や定期的なメンテナンスが必要です。ホワイトニングは知覚過敏や歯茎の痛み・腫れなどのリスクを伴うケースがあり、定期的に受けると総合的な出費も大きくなるため、白くしたい範囲や希望によってはセラミックを検討してみてもよいでしょう。

静岡のセラミック治療歯科『小嶋デンタルクリニック』では、高い審美性を誇るオールセラミックe-maxや、強度と美しさを兼ね備えたオールセラミックジルコニアによるセラミック治療を行います。長期間持続する歯の白さを獲得したい方、初めてのセラミック治療で不安な方も一度お気軽にご相談ください。